米国に拠点を置くOpenAI社が開発したAI言語モデル「チャットGPT(ChatGPT)」。蓄積された知識と自然な会話能力で我々人間の質問や要望に応えることを売りにしている。西村康稔経済産業大臣によると、国会答弁の作成にも活用することを検討しているという。このように鳴り物入りで日本に上陸し、国内ユーザーを増やし続けるチャットGPTには、お笑い芸人も敏感に反応している。かまいたち(山内健司、濱家隆一)は「チャットGPTは漫才の台本も書くことができる」との噂に、さっそくそれが本当ならば「芸人のピンチ」とばかりに、無料版より精度が高い有料のチャットGPTを使っていろいろな質問を投げかけた。
YouTube「かまいたちチャンネル」で4月10日に公開された『【チャットGPT】かまいたちがAIに漫才作ってとお願いしたらとんでもないネタを出してきた』によると、山内健司と濱家隆一はチャットGPTについて世間が「AIに取って代わられる」と騒ぐほど精度が高いとは思わなかったらしい。軽い腕試しのつもりで2人のプロフィールを聞いただけにもかかわらず、早くも誕生年や出身地が事実と違っていたのだ。ネット検索すれば誰しも分かる程度の質問に、チャットGPTが正答できない現実を目の当たりにして肩透かしを食らったような表情を見せた。
酷かったのは、山内健司と濱家隆一がそれぞれ得意とするギャグについて聞いたときのことだ。チャットGPTは山内の代表的なギャグを「しょうがない、じゃあそうしよう!」、濱家の代表的なギャグを「うしろめたい、うしろめたい」と答えた。2人ともそんなギャグを披露したことは一度たりともない。しかもチャットGPTは濱家の代表的なギャグという「うしろめたい、うしろめたい」について、濱家が後ろめたさを感じたときに発するセリフであり「うしろめたさボイス」とも呼ばれているなどと注釈を付けてきた。山内は理路整然とした文章に「大嘘なのに、ほかの文章がしっかりしてるのが怖いねん」と真顔でツッコむほど納得がいかなかったようだ。ただし答えを返すのは速いので、“大喜利”や“漫才”の基本は分かっていると捉えて「だから、お笑いのアプリやん」と皮肉った。
かまいたちの動画では、スタッフがテキスト(文字)を入力してチャットGPTに質問すると、テキストで瞬く間に答えが打ち込まれていく様子が見て取れた。疑えばきりがないが、おもしろくしようとしてトンチンカンな回答が入力されるように仕込んだと考えられなくもない。そこでテックインサイト編集部でも、同じ最新モデルのChatGTP−4を使って「芸人の代表的なギャグ」について問いかけてみた。
まずは子どもから大人まで知っているあのタレントについて「出川哲朗の代表的なギャグは?」と質問してみると、