高校教師として真面目に働き、バスケ部のコーチとしても活躍してきた男性はある日、同僚たちから「酒臭い」と仕事中の飲酒を疑われた。身に覚えがなかった男性は驚いて否定したものの、のちに飲酒運転で2度も逮捕されてしまった。飲酒をしていないと必死に主張する男性は、体内でアルコールが生成されてしまう“自動醸造症候群”と診断されたという。珍しい病気に襲われた男性について、米ニュースメディア『ABC7 New York』などが伝えている。
米フロリダ州エステロ在住のマーク・モンジャルドさん(Mark Mongiardo、40)が異変を感じ始めたのは、2006年のことだった。当時ニュージャージー州で高校教師をしていたマークさんは、バスケ部のコーチを務めるなど生徒たちのために献身的に働いていた。ところがある日、同僚から「酒の臭いがする」と飲酒を疑われた。
マークさんはすぐに「私は教師ですよ? 絶対にそんなことはしません」と飲酒を否定したが、上司から有給休暇を取って休むように言われてしまった。「どんなに飲酒をしていないと訴えても、誰も信じてはくれませんでした」と当時を振り返るマークさんは、いったい何が起きているのか分からずに困惑したという。
一度「仕事中に飲酒をするような人」と思われてしまうと、なかなかそのレッテルを剥がすのは難しい。今後も仕事がやりづらくなると考えたマークさんは、妻と相談してニューヨーク州ロングアイランドへ移り住み教師として再出発した。真面目に働き続けて信頼を得たマークさんは、2018年にアスレチック・ディレクター(学校のスポーツ分門における管理者)として任命された。
しかし喜んだのも束の間、任命を受けてから約3週間後に車を運転していたマークさんは警察官から職務質問を受け、