このように語っている。
「ライリーは飼い犬の後を追っていて、岩場に降りた犬を捕まえようとしたようです。そうしてそのまま岩場から落ち、岩だらけの急な下り坂を転がり落ちていったのです。」
「弟が落ちたのを見たダコタは瞬時に体が動いたのでしょうね。弟を追って岩場を降り、坂を滑り落ちていきました。ライリーが転がり落ちる勢いは相当なものだったようで、崖っぷちまでいくとそのまま約30メートル下の川に転落したのです。」
「ダコタは断崖の手前の平らな岩でいったん止まったようですが、弟が川に落ちたのを見ると、自分も川に飛び込んだのです。」
なおダコタ君はその後、ライリー君の頭を水面に引き上げ、救助が来るのを待っていたそうで、エミリーさんは「水温は零度以下で、ダコタには弟の体全体を引き上げる力は残っていなかったようです。でもあの子がいなかったら、ライリーの命はなかったでしょうね」と溜息交じりに語っている。
また事故を通報したエミリーさんの母親は「パークレンジャーは10分以内には現場に到着していた」と明かしており、救急隊、消防隊も駆け付けて2人に応急処置を施し、16分後の5時50分には近隣の病院に搬送されたという。しかし兄弟はかなりの重傷でその後、オクラホマ市内の小児病院に転送されている。
この事故でライリー君は、顔面裂傷、前頭骨骨折、2本の肋骨骨折、手首の骨のひび、前頭葉損傷で入院中で、容体は安定しているものの回復にはかなりの時間がかかるという。一方でダコタ君は、額と後頭部に裂傷を負い、膝に酷い怪我をしたが27日には退院している。
パークレンジャーによると、2人が落ちたのは角度が90度に近い断崖絶壁だったそうで、エミリーさんは「もしかしたら今頃、病院ではなく葬儀場にいた可能性もあるわけです。自分を危険に晒しながらも弟を救ったダコタには『あなたは100%正しいことをした』と言い聞かせています。私は兄弟の愛、そして絆の深さを誇りに思っています」と述べている。
画像は『KAKE 2023年3月7日付「Oklahoma boy saves 3-year-old brother who fell off 100-foot cliff」』『The Oklahoman 2023年3月4日付「3-year-old who tumbled down a cliff is recovering thanks to actions of his 7-year-old brother」(THE OKLAHOMA FILE)』『GoFundMe 2023年3月7日付「Update for the boys」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)