バリーさんはケン君が遅くまで帰宅しなかった理由に気付いた。そこには野良犬たちのため皿に盛られた餌があり、ケン君はお小遣いでドッグフードなどを購入し、野良犬や野良猫に毎日餌をあげていたのだ。
バリーさんはこの時初めて、ケン君のお小遣いがすぐに底をついてしまったのかも理解したそうで、「息子を疑っていた自分が恥ずかしいです」とのちに語っている。一方でバリーさんの姿に気づいたケン君は「僕は動物保護施設を開くのが夢なんだ」と打ち明けたそうだ。
しかし機械修理工として何とか家族を養っているバリーさんにとって、ケン君の夢を叶えるための資金は到底補えなかった。そこでバリーさんは海外掲示板サイト『Reddit』に、ケン君が動物たちに餌をあげている写真を投稿して支援を呼びかけた。すると多くの人から寄付が寄せられることとなり、バリーさんとケン君は「Happy Animals Club」というウェブサイトを立ち上げることにした。
その後集まった寄付により、2014年にケン君はわずか9歳で自宅ガレージに保護施設を設け、保護した犬と猫の世話をすることにした。当時のケン君は「Happy Animals Club」のウェブサイトでこう述べていた。
「僕は動物が大好きなんです。今は保護した1匹の犬と2匹の猫の世話をしています。僕は物心ついた時から路上でさまよっている野良犬や野良猫を助けるために、動物保護施設を開きたいと思っていました。」
「Happy Animals Clubの主な目標は、動物愛護センターから犬を救出することです。センターの職員によると、新しい飼い主によって引き取られる犬は全体のわずか20~30パーセントしかおらず、動物保護団体もそれについて何も策を講じていないそうです。」
そして現在16歳になったケン君の「Happy Animals Club」は、保護した犬と猫たちのための大きな檻が2つに別館を備えたアパートが2棟もある立派な動物保護施設となっている。
画像は『LADbible 2022年12月6日付「Kid secretly disappears from school every night so dad decides to follow him and discovers the truth」(Credit: happyanimalsclub.org)(Credit: Happy Animals Club)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)