片手に持つスマートフォンで撮影しながら「アイルランドは、アイルランド人のものよ」と加えた。
アイルランド島は長い間、英国により支配されてきたが、その歴史は1177年にさかのぼる。英国の貴族がベルファストを侵略したのが始まりだった。英国の植民地となったベルファスト周辺はアルスター地方と呼ばれ、英国人が移住するようになった。16世紀になると英国に対する反乱が勃発するも、アイルランドが敗北。カトリック教を信仰するアイルランドの人々は、英国人に土地を奪われた。その後アルスターを中心に反乱が頻発したことに加え、英国から移住したプロテスタントとの宗教間の争いも勃発した。
独立戦争後、1921年にアイルランドは独立国家となったが、プロテスタント教徒の多い北アイルランドは英国領として残された。これらは政治的な問題であるため王室は介入できないが、北アイルランドとの友好的な関係を築くため、王室メンバーは現地の人々と交流を行っている。
このような背景のなか、今回の発言を突如受けたキャサリン皇太子妃であったが、妃は冷静さを保ち、この女性と握手する間も笑顔で対応し、その手を離すと微笑みを崩さずに他の人々との交流を続けた。
この王族として自らに課された義務と役割を理解したキャサリン皇太子妃の対応に、SNSでは称賛のコメントが相次いだ。
「彼女はとても上手に対応している。よくやった。王室の宝物だよ」「状況に上手く対処した。冷静さを保ち、公務を続けたからね」「まさにプロフェッショナル。あの女性を無視してピシャリと断絶した」と称賛するコメントで溢れ返った。
一方、皇太子妃にこのような発言をした女性に対しては「なんて無礼なんだ!」「こんなひどいことをするために、わざわざ会いに行くなんて」「これは政府の問題であり、彼女に失礼だ。王族は多くのことを乗り越えてきたのに。無作法すぎる」と非難の声が高まっている。
Not everyone was happy to see the Prince and Princess of Wales during their visit to Northern Ireland.
A woman in the crowd told Kate 'it would be better if it was when you were in your own country' followed by 'Ireland belongs to the Irish'.
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— Sky News (@SkyNews) October 6, 2022
画像は『The Prince and Princess of Wales 2022年10月6日付Instagram「Thank you for having us, Northern Ireland!」、「Counsellors, volunteers and brilliant Boxes of Hope which help @pips_charity’s service users to practice good mental health are at the centre of this truly inspiring charity in Belfast.」』『Sky News 2022年10月6日付Twitter「Not everyone was happy to see the Prince and Princess of Wales during their visit to Northern Ireland.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)