重度の奇形で誕生し「長くは生きられないだろう」と言われたジャーマンシェパードの“ラーガ(Raga)” が、2度の手術を経て生後7か月に成長した。驚異の生命力をみせるラーガのストーリーを『IndyStar』などが伝えた。
米インディアナ州フィッシャーズの動物病院「VCA Advanced Veterinary Care Center」に昨秋、誕生後間もなく保護されたジャーマンシェパードのオスの“ラーガ”がやってきた。
ラーガは脚6本、睾丸4つ、結腸2つ、膀胱2つ、骨盤2つ、陰茎2つという稀な奇形で、陰茎や膀胱に細菌が溜まり感染症に罹る危険が高く、獣医は即座に抗生物質による治療を開始した。しかしあまりにも重度の奇形に、病院のスタッフの誰もが「生まれてきたことさえ奇跡的。きっと長くは生きられないだろう」と考えていた。
そんなラーガの世話を引き受けたのは同病院で技術部長を務めるジーナ・エリオットさん(Gina Elliott)で、「2夜もてばいいだろう」と最期をみとる覚悟で自宅に迎え入れた。
ところが自分が奇形であることなど全く認識していないラーガは、余命2日という推測を見事に裏切り、お尻から生えた2本の脚を引きずりながら病院中を走り回った。獣医はその生命力に感嘆し、次第にラーガの手術を真剣に考えるようになった。
こうして昨年12月、