敗血症で壊疽した手指を切断し、残った左手を一時的に腹部に縫合して温存した女性が、腹部から切り離された手をTikTokで披露した。女性は死と隣り合わせの経験をしながらも、自身の手を“シャークハンド(サメの手)”と呼んで笑顔を見せており、そのポジティブな姿が多くの人をインスパイアしている。『New York Post』などが伝えた。
英ピーターバラ出身の2児の母サディ・ケンプさん(Sadie Kemp、34)が3月中旬、病院で撮影した“シャークハンド”の動画の再生回数が1億8千万回以上を記録した(日本時間4月10日現在)。サディさんは2月3日にTikTokのアカウントを作成したばかりだが、あまりの反響の大きさに本人が一番驚いているという。
ではいったい“シャークハンド”とは何なのか?
実はサディさん、昨年のクリスマスに腎臓の激しい痛みで医師の診察を受け、痛み止めを処方されて帰宅した。ところがその夜、まるで腎臓が絞られるような痛みに襲われ、緊急搬送された病院で腎臓結石と診断された。医師はそのまま結石の摘出手術を行うもサディさんは敗血症を起こし、その後11日間は薬による昏睡状態に置かれた。
敗血症は細菌やウイルスなどが増殖することで炎症が全身に広がり、重症化すると臓器不全などで死亡する。サディさんの場合、手足の皮膚組織が真っ黒に変色して壊死を起こしており、医師はまず親指の一部を残して左手指を切断、残った左手は血流が途絶えないようにサディさんの腹部に縫いつけた。
こうして3月上旬、サディさんの左手は腹部から切り離され、