左腕は感染症を起こして壊死し始めており、医師は命を救うために左上腕を切断した。そして手術を終えると、今度はキエフにある個人経営のクリニックへと運ばれた。
ちなみにサーシャちゃんの9歳の誕生日は、ロシア軍がウクライナへの攻撃を開始した前日の2月23日だったそうで、セントラル・イルピン病院では困惑した様子でこのように話したという。
「なぜロシア人が私を撃ったのか分からないの。これがただのアクシデントで、彼らが私を傷つけるつもりなんてなかったことを願っているわ。」
同病院でサーシャちゃんの治療にあたった看護師の女性は、まだ9歳のサーシャちゃんの強さと勇敢さを称えると次のように語った。
「サーシャちゃんは最初に、『私の左手が残っているかどうか、お願いだから正直に言ってくれますか』と聞いてきましたが、私は何と言っていいのか分かりませんでした。」
「何も言わないほうがいいのか、嘘をついたほうがいいのか、それとも真実を話すべきなのか…。苦しみ、耐えることしかできない子供になんと言ってあげたらいいのでしょう…。」
しかし返事に困る女性にサーシャちゃんは「私は健康でいることができますか?」と尋ね、自分の身に起きたことを悟ったように「ピンク色で花柄の義手を付けることはできますか?」と聞いてきたという。
そんな健気なサーシャちゃんのことを女性は「あの子はとても強い子で、『泣くのは弱者だけ』と言って涙を見せません。そして私たちに『私の命を助け、私たちのお世話をしてくれてありがとう』と言うのです」と明かすと、最後にこんな言葉を残した。
「私の心は怒りに満ちています。子供たちに向けて銃を発砲するなんて、誰であろうと赦せることではないのです。」
画像は『The Sun 2022年3月15日付「GUNNED DOWN I lost my arm after Russians shot me and killed my dad. I hope they didn’t mean to hurt me, says nine-year-old girl」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)