この日ミリーがいた場所は数時間すると潮が満ちて逃げ場がなくなってしまう危険な場所だった。一刻も早く安全な場所に移動させるために考えついたのは、もともとミリーの居場所を特定するために使っていたドローンにソーセージをぶら下げてミリーを誘導するというものだった。
この話を聞いた地元住民から焼き立てソーセージの提供を受け、早速ドローンに取りつけてミリーのもとへ飛行させた。3日間も沼地にいて空腹だったミリーにとってソーセージは魅力的だったようで、無事に安全な高い場所までミリーを誘導することができた。
ドローンによって当時の様子を真上から捉えた映像がデンミード・ドローン・サーチ&レスキューのFacebookに公開されているが、長いひもに取りつけられたソーセージが地面の近くで振り子のようにゆっくりと揺れており、それを追いかけるミリーの姿が映っていた。
その後ミリーはソーセージに噛みついて半分ほど食べると走り去ってしまったが、すぐに保護することができ無事に飼い主のエマ・オークスさん(Emma Oakes)と再会できた。エマさんは「ミリーは生のニンジンやキュウリなど与えれば何でも食べますよ。特にソーセージなどのお肉が大好きなんです」と明かしており、食いしん坊だったことが作戦の成功に繋がったようだ。
デンミード・ドローン・サーチ&レスキューの会長を務めるクリス・テイラーさん(Chris Taylor、37)は「もしあの場所からミリーを移動させることができなければ、ミリーは溺れてしまっていたかもしれません」と一刻を争う当時の状況を振り返った。
続けて「あれはクレイジーなアイディアでしたね。ミリーがお腹を空かせていたから上手くいったのだと思います。犬や状況によって救助の方法は変わりますが、似た状況になった場合には同じ方法を使っていきたいですね」と明かしている。
画像は『Denmead Drone Search & Rescue 2022年1月16日付Facebook「REF 14130122」、2022年1月19日付Facebook「UPDATE Millie has been to the vets, and is completely fine.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)