
ローレンさんは大声で隣の家にいたステファニーさんに「助けて!」と叫んだ。
この声を聞いてすぐに駆けつけたステファニーさんは「あっちに行け!」とピットブルに怒鳴りつけ、ローレンさんとピットブルの間に割り込んだ。ステファニーさんに「家に入りなさい」と言われたローレンさんは、マックスを抱きかかえて家の中に駆け込んだ。
それを見たピットブルはローレンさんたちを追いかけようとしたが、ステファニーさんは「ダメ!」と何度も叫びながら必死に立ち塞がった。そしてローレンさんが家に入ったのを確認すると、ステファニーさんは「悪い子ね!(Bad dog!)」と捨て台詞を吐きながらその場を後にした。
当時、車で30分かかる職場にいた父親のマイク・レイさん(Mike Ray)の携帯には監視カメラの通知が届き、ピットブルに襲われる娘と愛犬の姿が映し出されたという。
映像を見たマイクさんは「パニックになって『家に入れ!』と叫び続けるしかなかったですね。娘はどんどん玄関から遠ざかったので、不安でした。そこにAmazonの配達員の方が駆けつけてくれたのです」と当時を振り返った。
迅速な判断で助けに入ったステファニーさんは「ローレンさんの叫び声を聞いて、我が子のことが頭に浮かびました。母性が働いたとは思わないけど、人としてやるべきことをできたと思っています」と明かしている。
なおステファニーさんによると、Amazonドライバーは今回のような出来事を多数経験しているそうだ。
「2日前には犬に噛まれ、さらにその2日前には家に閉じ込められた2歳にも満たない子を助けたんですよ。私たちは多くのことを経験しているけれど、周囲には誰もいないこともあるので認識されていないだけなのです。」
「先日は同僚が火事を消し止めたこともありました。その場に誰もいない時に、私たちがいます。そして一日の終わりにはいつも通り自分の仕事をしているのです。」
後日改めてステファニーさんと対面したローレンさんは、「当時はあまりの恐怖で震えていて、お礼を伝えることができませんでした。また会うことができて本当に嬉しいです」とコメントしている。
ステファニーさんの今回の勇敢な行動にはAmazonも称賛し、地元のイルミネーションイベント「Enchant」のチケット4枚とステファニーさんの家族にプレゼントが詰まったリュックサックを贈ったという。
そして最後は同僚たちと共に、ステファニーさんの捨て台詞「悪い子ね!(Bad dog!)」の掛け声で記念撮影を行っていた。
画像は『KSNV 2021年12月17日付「Amazon driver saves girl from aggressive dog」』『New York Post 2021年12月20日付「Hero Amazon driver saves woman and her dog from pit bull attack」(ABC5)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)