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writer : ac

【海外発!Breaking News】余命数日の夫のために出産を早めた妻「赤ちゃんを胸に抱き、夫は逝った」(米)

アメリカ在住のヘイリー・パークさん(Haley Parke、28)は今月2日、ハートフォード病院で第2子ジョン・ビーソン君(John Beeson、以下JB君)を出産した。予定日より3週間早い分娩は、余命数日と告知された夫ジョン・ブリントンさん(John Brinton、以下JBさん)が息子と最期の時間を過ごせるようにとの配慮からだった。

米コネチカット州に住むヘイリー・パークさんがJBさんと知り合ったのは2016年のことで、2人は仕事を通して意気投合し2018年6月に結婚、2020年には体外受精で待望の長男ブリントン君(Brinton、1歳半)を授かった。しかしJBさんは今年1月、稀な腎臓がんであることが判明し、ソフトボールほどの大きさの腫瘍があった左の腎臓を摘出した。そしてその4か月後には化学療法が開始され、臨床試験にも参加した。

ヘイリーさんは「JBのがんは末期で、私たち夫婦は長男の出産から10か月後、凍結してあった胚を使って体外受精を行うことに決めたのです。長男にはきょうだいがいたほうがいいという判断と、夫が第2子とより多くの時間を過ごせるようにとの強い思いからでした。そうして私は今年4月に妊娠したのです」と当時を振り返る。

ヘイリーさんの妊娠は極めて順調だったが、JBさんのがんは深刻だった。治療は全くと言っていいほど効果がなく、がんは小さくなるどころか全身に転移、11月28日に体調が急変するとそのままハートフォード病院に入院した。

そして入院から3日後の12月1日、JBさんと一緒に医師の話を聞いていたヘイリーさんは、6か月と言われていた夫の余命があと数日であることを知らされて愕然とした。当時、妊娠37週で予定日は3週間後だったがヘイリーさんは迷うことなく医師にこう尋ねていた。

「薬を使って誘発分娩することは可能ですか?」

すると医師は「私も同じことを考えていました」と伝えて理解を示し、病院では多くの医師らが連携してハイリスク分娩の準備が始まった。

目まぐるしく変わる状況に翻弄されながらも、「自分が夫のためにできることを最優先に考えた」というヘイリーさんは、当時のことをこのように語った。

「夫にはキスをして、これから分娩を誘発して男児を産むこと、ジョン・ビーソン(JB)と名付けることを話しました。すると彼は、小さく声を出して頷いたようでした。それはまるで『それでいいよと同意し、名前も気に入ったよ』と言っているかのようでした。」

「そして彼に『しっかり頑張って、私と赤ちゃんにハグをしてね』と一旦別れを告げると、その夜には陣痛の誘発が始まったのです。」

「ところが翌朝8時頃、集中治療室の医師のチームが『JBの容体が急変した』と知らせにやってきたのです。」

思いもしなかった展開にヘイリーさんは「このままでは夫が赤ちゃんと対面することは一生ないだろう」と、その場で帝王切開を決意。1分後には手術室へ、そして20分後には次男JB君が誕生した。

「医師や看護師のチームは私が息子にキスをするとすぐに彼を連れて2階に駆け上がり、夫の胸の上に置いたのです。するとその瞬間に奇跡が起き、夫のバイタルサインの値が改善したそうです。夫は息子がそばにいるのを理解し、頭を少しだけ動かすと優しく声をあげたのです。」

一方で分娩後の処置を終えたヘイリーさんは、

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