多発性嚢胞腎(Polycystic Kidney Disease)を患い腎臓が肥大してしまったイギリス在住の男性が今年7月、腎臓の摘出手術を受けた。大人の腎臓の重さは1つ120~150グラム程度と言われるが、摘出された腎臓は2つで35キロにもなり、世界最大とみられている。『BBC』『Metro』などが伝えた。
英バークシャー州ウィンザー在住のウォーレン・ヒッグスさん(Warren Higgs、54)は7月、多発性嚢胞腎のために肥大した腎臓の摘出手術を受けた。
多発性嚢胞腎は遺伝性の腎疾患で、両側の腎臓に多数の液体が詰まった袋(嚢胞)ができ、加齢とともに大きくなる。進行すると腎機能が低下し腎不全に陥り、嚢胞感染や脳出血(脳動脈瘤の破裂)など致命的な合併症が起きることもある。
ウォーレンさんは35歳で多発性嚢胞腎を発症、15年前に脳卒中を起こして身体の右半分が麻痺してしまう。その後は6度も脳卒中に見舞われ、最近は肺炎を起こしたり、事故で脳を損傷したりと苦難の日々が続いていた。
手術前には「肥大化を続ける私の腎臓は肺や胃を押し潰し、今では心臓までも押し潰そうとしている。動くことも息をすることもままならず何もできない。本当に恐ろしい病気だ」と述べ、通常は12×5センチほどの腎臓が、左42×27センチ、右49×28センチまで肥大していることを明かしていた。
なお6月の時点で医師は「腎臓は左右それぞれが30キロあるのでは?」と推測していたが、