多発性嚢胞腎(polycystic kidney disease:PKD)という病気を発症したイギリス在住の男性の腎臓は、左右合わせて約60キロにも膨張してしまった。風船のように大きく膨れた男性のお腹の中では、肥大した腎臓の影響で他の内臓が押し潰され、命の危機が迫っているという。『The Sun』などが伝えている。
英バークシャー州ウィンザー在住のウォーレン・ヒッグスさん(Warren Higgs、54)が患う多発性嚢胞腎は、左右の腎臓に体液の溜まった嚢胞が多数発生しそれらが徐々に大きくなることにより腎臓の機能が低下していく病気だ。
遺伝性疾患である多発性嚢胞腎の患者数はイギリス国内で約7万人となっており、日本国内でも難病に指定されている。
通常の腎臓の大きさは握りこぶし1つ分とよく表現されるが、ウォーレンさんの最新の検査では腎臓が右は49×28センチ、左が42×27センチと異常な大きさにまで肥大化している。これは通常サイズの約5倍にもなるという。
現在の世界記録はインドにて摘出された腎臓で重さは7.4キロあったそうだが、ウォーレンさんの左右の腎臓はそれぞれ約30キロあると担当医はみており、摘出されれば記録を大きく更新することになる。
「こんな記録を持って生活したいなんて、誰も思わないですよ。本当に最悪です。多発性嚢胞腎は文字通り私の人生の全てを奪いました。」
そのように悲痛な思いを述べるウォーレンさんは、35歳の時に多発性嚢胞腎を発症したという。15年前にはその影響で脳卒中を起こしてしまい、