東京オリンピックの男子10m高飛び込みで銅メダルを獲得した英国代表のトム・デイリー選手が「(LGBTQ+を)公言するアスリート達の姿を見て、人々が孤独ではないと感じなくなることを願う」と伝えた。トムをはじめとするLGBTQ+の選手達は、ロシアのテレビ放送で同性愛嫌悪や誹謗中傷のターゲットになっていた。
7日に銅メダルを手にしたトム・デイリー選手は、7月26日の男子シンクロ高飛び込み決勝でペアのマティ・リー選手と共に金メダルを獲得している。トムは金メダル獲得後の記者会見で自身がゲイであることについて語り、「どんなことでも成し遂げられる」と若い世代のLGBTQ+に向けて励ましの言葉を送っていた。
スポーツサイト『Outsports』の分析によると、今大会ではLGBTQ+を公言するアスリートの参加が180名以上と過去最多を記録したという。ニュージーランド代表のローレル・ハバード選手が、オリンピック初のトランスジェンダーとして女子重量挙げに出場したことも話題になった。
しかしロシア国営テレビ局による番組では同性愛嫌悪のコメントが急増、ロシア議会議員であるパネリストやゲストがLGBTQ+のオリンピック選手達を「汚物」「変態」「サイコパス」などと中傷する場面が放送された。
英『BBC』によると、ロシアの放送局『Russia 1』ではトム選手を「イギリス人の同性愛者」と紹介するなど、主にトム選手とローレル選手を誹謗中傷のターゲットにしていたという。
これに対し国際オリンピック委員会は、『Russia 1』が放送したLGBTQ+アスリートに対する誹謗中傷コメントについて調査を開始したと発表した。
トム選手は7日に銅メダルを手にした後、