米ワシントン州在住のジニー・バートンさん(Ginny Burton、48)は2012年12月、およそ40年にわたり使用してきた一切の薬物を断った。それからというもの前だけを見て必死に生きてきたジニーさんは、48歳にして優秀な成績で大学を卒業。このたび『KMTR』のインタビューで、ビフォーアフターの写真を公開しつつ自身の壮絶な人生について語った。
米ワシントン州タコマで生まれ育ったジニー・バートンさんは両親が薬物依存症で、7人の子を産んだ母親は麻薬の密売人だった。また父親は凶器を使用した強盗を繰り返し、ジニーさんが4歳の時に刑務所に収監された。
そんなジニーさんがマリファナを知ったのはまだ6歳の時。精神疾患を抱えていた母から勧められたもので、12歳で覚せい剤(メタンフェタミン)、14歳にはクラックと呼ばれる高純度の麻薬に手を出した。
16歳になると、ジニーさんは母から麻薬を買っていた客にレイプされ、17歳で一度目の自殺を図った。その後、別の男性との子を妊娠するも、子供の父親は銃で撃たれて死亡。しばらくすると2人目を妊娠して結婚したが、夫から毎日のように虐待を受けた。
21歳になるとヘロインを注射器を使って打つようになり、ジャックという名の男と一緒に不法滞在するメキシコ人の麻薬ディーラーを銃で脅しては薬物を手に入れた。彼らが警察に行けないことを知ってのことだった。
そして23歳になる頃には酷い薬物依存で苦しみ、薬を手に入れるためならどんなことでもやった。
ジニーさんは「そばを通り過ぎる人がいれば、カバンをひったくった。周りにいた誰もが私の獲物で被害者だった。車も盗んだし、誰かを銃で撃ったこともあった。それも全ては薬物を手に入れるため。そして子供を取り上げられたの」と振り返り、どん底だった当時の生活についてこのように述べた。
「シャワーは長い間浴びず、糞のような臭いのまま街をうろつくの。私が捕まって重罪判決を受けたのは17回、州刑務所には3度収容された。出所後はいつもやり直そうと思うけど、薬物が欲しくてまた同じ人たちのところに戻るわけ。2008年から2年9か月も刑務所で過ごしたのに、また手を出した。そうやって毎回『今回こそは薬物を断つ』と決めても、その日の午後2時には使ってるのよ。だから希望も何もなかった。『もう死んだほうがまし。誰か私の命を奪ってくれないかしら』と思っていたわ。」
そんなジニーさんが最後に逮捕されたのは2012年の12月で、