下肢が麻痺し車イスで生活する犬と一緒に暮らす全盲のキツネは、散歩に出かけると車イスの音を聞いて後を追いかけていくという。犬もキツネのことをまるで妹の面倒を見るように接しているそうだ。お互いにハンディキャップを抱えながらも仲良く暮らす姿がSNSに投稿され、多くの人の心に響いている。『WalesOnline』などが伝えた。
英ロンドン北部のイースト・フィンチリー在住で獣医のアナ・ラパス=メンデスさん(Ana Lapaz-Mendez、42)は、下半身不随のウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア“ジャック(Jack、5)”と、全盲のキツネ“パンプキン(Pumpkin、1)”、そして救助犬の“クロケット(Croqueta、5)”を飼っている。
パンプキンは昨年10月、2本の脚が骨折した状態で発見され、安楽死させられそうなところをアナさんが引き取った。そしてその2か月後、脊髄腫瘍により下半身不随だったジャックは以前の飼い主が亡くなってしまい、引き取り手がいなかったことからアナさんが飼うことに決めた。
2匹が一つ屋根の下でともに暮らし始めると、ジャックは目の見えないパンプキンを気にかけるようになったという。
「ジャックはパンプキンのことを、兄として妹を世話するかのように振舞い始めました。パンプキンのことをキツネだからといって特別扱いはせず、自然とパンプキンの面倒を見なければと思ったようです。」
「パーフェクトな関係とは言い難いかもしれません。というのも時々、ジャックはパンプキンに対してイライラすることがあるのです。でもそれはきょうだいに対する感情と同じものですよ。」
「そういったことがあっても、外で他の犬がパンプキンに近づいて臭いを嗅ごうとするとジャックはパンプキンを守ろうとしますし、猫が近寄ろうとするとパンプキンの間に入って猫を叱るように行動するのです。パンプキンが自分のことをキツネと気づいているかどうかは怪しいですね。」
そう話すアナさんは、