アメリカを襲った強い寒波の影響により、各地で大停電となる事態が発生した。この異常な寒さで3,500匹以上のウミガメがショックでこん睡状態に陥り、停電で暖房が使えない室内では氷柱(つらら)が発生したという。『USA TODAY』などが伝えている。
アメリカでは今月16日に強い寒波が到来したことにより、何百万軒もの家で停電が発生した。一部の地域では数日間は電気の復旧が見込めない可能性があると言われるほど、電力供給が追い付いていない状態だ。
テキサス州のサウス・パドレ・アイランドは穏やかな海に囲まれた観光地で、ウミガメが生息していることで有名だ。しかし強大な寒波が襲ったことで3,500匹以上のウミガメが寒さによるショックでこん睡状態に陥ってしまった。
サウス・パドレ・アイランドの公式Instagramに投稿された動画には、海から救出され建物内に運ばれた無数のウミガメが並んでいた。
ウミガメの保護団体「Sea Turtle, Inc」と多くのボランティアが吹雪の中にもかかわらず集まり、動かなくなってしまったウミガメを室内にある子ども用プールに避難させ、徐々に体温が上昇するのを見守った。
同団体で事務局長を務めるウェンディ・ナイトさん(Wendy Knight)は「この中で何百匹ものウミガメが、寒さが原因で絶命している可能性もあり、本当に恐ろしいです。今回の厳しい寒さによって、数十年かけて絶滅の危機にあるウミガメの数を増やしてきた私達の努力が水の泡になってしまうかもしれません」と憔悴した様子で明かした。
またテキサス州ダラスにおける冬の最高気温は平均で15度前後だが、