遺伝性の難病「色素性乾皮症(XP)」を患う1歳半の男児の両親がメディアに登場し、「XPについて知って欲しい」と訴えた。XPは光線過敏症とも言われ、短時間の紫外線により強い日焼けの症状などが出るが治療法は確立されていない。『7NEWS.com.au』『9Now』などが伝えた。
豪ビクトリア州メルボルン郊外コラック在住のジョージ・トーマス・マダン君(George Thomas Maddern、1)は最近、遺伝性の難病「色素性乾皮症(XP)」と診断された。XPの患者は日光に当たることで皮膚にしみが生じ、早いうちから高頻度で皮膚がんを発症する。根本的な治療法は確立されていないため、遮光の徹底が一番の治療法だ。
ジョージ君の皮膚に最初に異常が現れたのは生後5週の時で、母親や友人らと一緒に1時間ほど外出した後だったという。ジョージ君の母スカイさん(Skie)は「私はジョージをブランケットにくるんで抱いていましたが、特に日焼けの対策はしていませんでした。その夜、ジョージの皮膚が赤くなり、次の日には顔や目が腫れあがりました。そして2日後には顔に水膨れができて皮膚がむけ始め、まるで火傷をしたようになりました。慌てて病院に行くと、ブドウ球菌感染症と診断され、1週間の入院を強いられました。その時はXPだとは思いも寄らなかったのです」と当時を振り返る。
ジョージ君は同様の症状で生後5か月の時にも入院しており、数か月間はメルボルンの皮膚科などに通院していた。しかしその後、医師に勧められて受けた遺伝子検査でXPであることが判明し、それ以降は紫外線を避けた生活が始まった。
欧米ではXPは100万人に1人の割合で発症すると言われており、