この非常に珍しい光景についてFacebookで以下のように述べている。
「観察していると、ラッコが空腹や好奇心に駆られて水底から引っ張り上げてきた海底に棲む海洋生物たちの標準的なサンプルを目にします。」
「何が起こってこうなったのかは分かりませんが、この写真はラッコとこのサメの捕食関係が入れ替わった瞬間を捉えた最初の記録になるでしょう。」
カリフォルニアラッコは近年その生息数の減少が問題になっており、死に至る原因の半数はホホジロザメによる襲撃と言われている。
同じサメといえどもカリフォルニアネコザメは日中は活動せず、夜になると軟体動物や甲殻類を強い顎と臼歯のような歯で押しつぶして捕食するためラッコの脅威となるサメではない。
しかしながら、ラッコとサメという種族の相互関係が逆転しているこの光景はまことに珍しいと言える。
一般的にラッコは食事の際に自分の腹部をトレイのように使うため、サメをお腹の上に抱きかかえている姿からラッコが捕食しようと試みていたことも考えられるが真相は不明のままだ。
この2匹は写真撮影後に海中に姿を消してしまったので、アリスさんらもラッコが実際に捕食したのかどうか詳細は分からないそうだ。ただこのラッコが成熟したメスの個体であることは確かだという。
時にはこのように野生動物が以外な食行動を見せることがある。つい先日もオーストラリアで、牛が生きたヘビを噛んでいる珍しい姿が報告されたばかりだった。
画像は『USA Today FTW 2020年11月17日付「Sea otter catches shark in extremely rare species interaction」(Photo: Don Henderson)(Photo: Alice Cahill)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 YUKKE)