このほどアメリカで、カリフォルニアラッコがカリフォルニアネコザメを掴んで口にする大変貴重な写真が撮影された。近年はサメに寄る生息数の減少が問題となっているカリフォルニアラッコが起こした食物連鎖を覆すこの写真に、専門家も「これまでに見たことがない」と驚きを隠せないという。『The Guardian』『USA Today FTW』などが伝えている。
米カリフォルニア州のモロベイ(Morro Bay)にて11月10日、写真家のドン・ヘンダーソンさん(Don Henderson)とアリス・ケイヒルさん(Alice Cahill)がラッコが捕食している瞬間をカメラに捉えた。
水面に浮かんで獲物に食いつくラッコの姿に、2人は思わず息を呑んだ。なぜならラッコが捕まえていたのは、自身の身体よりも大きなカリフォルニアネコザメだったのである。
この写真を見たカリフォルニア州魚類野生生物局のマイケル・D・ハリスさん(Michael D. Harris)は、驚きを隠せない様子で『For the Win Outdoors』にこう話している。
「私や私の同僚の知る限り、これはカリフォルニアラッコがカリフォルニアネコザメを捕らえている瞬間を収めた最初の画像だと思います。」
「ラッコがエイなどを捕食することは報告されていますが、サメを食べるなんて聞いたことがありません。北部のラッコは魚を口にしますが、それもこのカリフォルニアラッコには大変珍しいことです。」
マイケルさんによると、一般的に南カリフォルニア沖に生息するラッコは主にウニ、カニ、アワビ、アサリなどを捕食するそうで、ワシントンからアラスカにかけて生息する北部のラッコは主に魚類を捕らえているそうだ。
ラッコの保全や保護活動を行う非営利団体『Sea Otter Savvy』は、