結腸がんのため、今年8月に43歳の若さでこの世を去った俳優チャドウィック・ボーズマン。映画『ブラックパンサー』のスーパーヒーロー役で人気を博した彼だが、実はリアルな世界でも真のヒーローだったようだ。彼の死から1か月が経過し、女優シエナ・ミラーがチャドウィックの素晴らしい人柄が垣間見えるエピソードを明かしている。
『42~世界を変えた男~』(2013年公開)や『マーシャル 法廷を変えた男』(2017年公開)などで知られる俳優チャドウィック・ボーズマンが、結腸がんのため43歳の若さで亡くなったのは今年8月のことだった。生前は病気を公表することなく、手術や化学療法の合間に撮影に臨んでいたことが後に遺族から明かされ、そんな勇敢な姿に対して映画界や政界から多くの追悼メッセージが寄せられた。
2018年公開の『ブラックパンサー』では、ワカンダ国王として初のアフリカ系スーパーヒーローを演じたチャドウィック。その渾身の演技は世代や性別、人種といった垣根を越え人々に希望と勇気を与え、同作は紛れもなく彼の代表作の一つとなった。
イギリスの映画誌『Empire Magazine』は今月、そんなチャドウィックの生前の偉業を称える追悼号を刊行、生前彼と時間をともにした同業者らによる思い出のエピソードなどが語られている。映画『21ブリッジズ』(2019年公開)で共演した女優シエナ・ミラーもその一人で、同作に「ぜひ出演してほしい」と直々に熱いラブコールを受けた時の秘話を明かしている。
「彼が私のファンだと言ってくれてね、ものすごく嬉しかったわ。だって私はその10倍強い気持ちで彼を尊敬していたから。」
「この映画にぜひ出演してほしいってアプローチされたけど、それまで休みなく働いてきて私は疲れていたの。ちょうど、これ以上仕事はしたくないって思っていた頃だったわ。だけど彼とならぜひ一緒に働いてみたいと思ったの。」
シエナはさらに「これは話すべきか、話さないべきか迷ったけど、チャドウィックの人となりを証明するエピソードだから」と前置きしたうえで、