例年以上にサメ被害の続くオーストラリアにて今月17日、10歳の少年がサメに襲われて乗っていたボートから水中に引き込まれる事故が起きた。少年は頭や上半身に裂傷を負ったものの、同乗していた父親にすぐさま救出され、九死に一生を得た。『ABC News』『LADbible』などが伝えている。
サメに襲われた10歳の少年は、父親や他2人の同乗者と共に6メートルほどの釣り船でタスマニア北西部スタンリーの海岸沖に釣りに出かけていた。事故が起きた時、彼らは港に戻る途中だったという。
事故を目撃した地元スタンリーのアワビ漁師ベン・アレンさん(Ben Allen)によると、水中からサメが現れ少年を水中に引きずり込んだ時、少年の父親たちは船の上で獲れた魚の内臓を処理していたそうで、当時の状況をこのように説明した。
「いきなり海面からサメが飛び出してきて、少年を掴んでそのまま海に引きずり込んだんだ!」
「父親の本能ってやつなんだろうね。すぐさま父親が海に飛び込んで少年を引き上げたよ。」
少年を襲ったサメは父親が海面に飛び込むとすぐに少年を離し、その場から去っていったという。
頭や胸、腕に裂傷を受けた少年は父親によって近くのフィッシュ&チップス店に運ばれ、応急処置を受けた。少年が着ていたライフベストはサメによってボロボロに裂けていたそうだ。救急隊到着後、バーニーのノースウエスト地区病院(North West Regional Hospital)に搬送された少年は状態が落ち着いており、のちにローンセストン総合病院(Launceston General Hospital)に転院している。
フィッシュ&チップス店にて少年の応急処置にあたったダイアン・メイナードさん(Diane Maynard)は「あの状況での父親の働きは、あんな恐ろしい事態にもかかわらず素晴らしいものだったわ!」「父親は気をしっかりともってよくやっていた。私が彼の立場だったとしたらあんな風にはできないと思う」と、