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writer : ac

【海外発!Breaking News】12歳で誘拐され、9人の子供をもうけた36歳女性「私の人生は義父に奪われた」(米)

13歳でヘンリの子を流産した。ヘンリは胎児をトイレに捨てて流すなど常に非情で、ロザリンさんは望まないまま15歳で再び妊娠。18歳になると、ヘンリはロザリンさんを米アリゾナ州の警察署に1人で行かせ「家族が出している行方不明者届を取り下げるように話をしてこい」と命じた。ヘンリは警察署の近くに車を停め、3人の子供を人質にし「命令通りにしないと子供を殺す」と脅したのだった。

15歳で第1子がうまれたロザリンさん(画像は『Mirror 2020年5月31日付「Woman kidnapped by own stepdad for 20 years - and forced to have nine children」(Image: Headcramp)』のスクリーンショット)

ロザリンさんはその後9人の母親となり、メキシコではテント小屋のような場所を転々としながらアイスクリームを売って生計を立てていた。子供たちは学校へも行かず、靴も買ってやれない状態で、ベッドはなく剥き出しの床にそのまま寝た。肉を食べるのはヘンリだけで、ヘンリは金が入ると全てをドラッグと酒に使った。ロザリンさんは子供たちに食事を与えるため、町に出ては物乞いをしたという。

ヘンリは子供たちを「動物」とののしって暴力を振るい、それを阻止しようとするロザリンさんには野球のバットやビールのボトル、木片などで殴りかかった。ロザリンさんは何度か骨折し、額には20か所以上の大きな傷ができたが病院に行くことは滅多になかった。ロザリンさんは「私が生きてこられたのは、子供たちのため」とのちのインタビューで語っている。

そんなロザリンさんに救いの手が差し伸べられたのは、メキシコのオアハカに住んでいた2016年のことだった。ロザリンさんの長男はすでに17歳で家を出ており、最年少の子は4歳になっていた。ロザリンさんは家族と行ったスーパーで知り合い、交流を持つようになったイギリス人とアメリカ人の夫婦に全てを告白し、同年6月に「全米行方不明/被搾取児童センター(NCMEC)」などのサポートを受け、ついにメキシコの国境を越えたのだった。ロザリンさんがヘンリに誘拐されてから実に19年以上が過ぎていた。

ヘンリは2017年10月に逮捕され「ロザリンの話は99%嘘である」と無罪を主張していたが、今年2月に未成年者を誘拐したとして終身刑、性行為をするために連れまわしたとして懲役30年、約536万8千円(5万ドル)の罰金、約537万5千円(5万67ドル)の賠償金の支払いが言い渡された。なおヘンリは、このほかにも第1級性的暴行罪や児童虐待罪などで起訴されている。

逮捕され終身刑となった義父ヘンリ・ピエット(画像は『Mirror 2020年5月31日付「Woman kidnapped by own stepdad for 20 years - and forced to have nine children」(Image: Headcramp)』のスクリーンショット)

ロザリンさんは「ヘンリが母と結婚した目的は、最初から私だった。何度も逃げようとしたが失敗した。誰かが私たちの年齢差やみすぼらしい子供たちの姿を見て『何かがおかしい』と言ってくれるのを待っていた。20年という私のかけがえのない人生が奪われた」と語っている。

36歳となったロザリンさんは現在、多くの人が無償で改築したミズーリ州の家に子供たちと一緒に暮らしており、「まずは子供たちにしっかりとした教育を受けさせたい。そのうえで大学で刑法を学び、行方不明になった子供たちを探す私立探偵になりたい」と明かしている。

画像は『Mirror 2020年5月31日付「Woman kidnapped by own stepdad for 20 years – and forced to have nine children」(Image: YouTube)(Image: Herald Sun)(Image: Headcramp)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

救助される前の子供たちと一緒のロザリンさん(画像は『Mirror 2020年5月31日付「Woman kidnapped by own stepdad for 20 years - and forced to have nine children」(Image: Herald Sun)』のスクリーンショット)

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