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writer : ac

【海外発!Breaking News】母と娘の最期の別れを“FaceTime”で繋いだ看護師、娘は「愛している」と言えたことに感謝(米)

新型コロナウイルスの患者家族にとって一番悲しいことは、愛する人の死に目に会えないことだ。それは病気と闘い一人で逝かなければならない患者にとってもつらいことであろう。米ワシントン州在住で75歳の母を持つ女性は医師から「感染した母親が助かる見込みは低い」と告げられ、もう母と会うことは叶わないであろうと覚悟をしていたのだが…。『FOX 2 Detroit』などが伝えた。

ワシントン州キング郡イサクサの高齢者福祉施設に入居していたキャロラン・ガンさん(Carolann Gann)は、同施設で新型コロナウイルスに感染し、地元のスウェディッシュ・イサクサ病院に入院していた。しかし容態は思わしくなく、娘のミッシェル・ベネットさん(Michelle Bennett)は医師から「助かる確率は10%ほど」と告げられて愕然とした。

そして入院から1週間後の3月25日午後10時頃、ミッシェルさんは担当看護師のタチアナさんから「キャロランさんの呼吸が弱くなっている。もう長くはないだろう」と連絡を受けた。もう二度と母の姿を見ることができないだろうと覚悟したミッシェルさんだが、タチアナさんは最初の電話から10分後、数名の看護師らと一緒に防護服に身を包み、ミッシェルさんに再度電話をした。

ミッシェルさんはその夜のことをこう振り返っている。

「タチアナさんは自分の携帯電話を母の顔のすぐそばに置くと、ビデオ通話アプリ“FaceTime”で私と母を繋いでくれたのです。色々な思いが交錯する中で、母には『愛している』『母がいなくなったらとても寂しくなってしまう』と伝えました。切なさで胸がいっぱいになりました。」

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