新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、台湾・新竹県政府は2月28日午後、在宅検疫命令に従わずに外出し連絡が取れなくなっていた男性の実名を公開、市民に情報提供を求めた。男性は2月25日に中国・福建省アモイから台湾に帰国した30歳前後の台湾人で、3月10日まで自宅待機が命じられていた。しかし待機先の住所を偽って報告したほか、新北市や台北市を車で走り回っていたという。『聯合新聞網』『中央通訊社』などが伝えた。
台湾の在宅検疫とは中国、香港、マカオへの旅行歴がある人に対する処置で、14日間の自宅待機を命じるものだ。その間、自宅や指定場所以外への外出は禁止される。
2月25日に中国・福建省アモイから帰国した林東京さんは、新竹県竹北市の自宅で待機することになっていたが、27日に防疫担当員が連絡すると待機先住所の変更を申し出たという。防疫当局は林さんの自宅へ向かい状態を確認しようとしたが本人は自宅にはいなかった。確認の電話をした担当員に対して林さんは待機先を「台北市の萬華区に変更する」と言い、自身はすでに萬華区にいると話したそうだ。
しかし新竹県当局から連絡を受けた台北市当局が確認したところ、林さんが指定した住所は実在しなかった。担当員が再度林さんに連絡すると、今度は別の住所を指定したという。ところが指定された住所を訪ねても彼はおらず、その住人は林さんを知らなかった。その後、林さん本人と連絡が取れなくなった。
林さんの失踪を受けて新竹県政府は28日午後、