メキシコで顎の半分を失う重傷を負いながらも必死に生き抜き、現在はアメリカの動物愛護施設で暮らす1歳の子犬のストーリーがFacebookに投稿され拡散している。その逞しい生き様から‟ブレイブハート(勇敢な心)”と名付けられた子犬にいったい何が起きたのか…。『The Animal Rescue Site』などが伝えている。
米・南カリフォルニアの動物愛護施設&サンクチュアリー「Saving Huey Foundation」の創設者トレイシー・リストラさん(Tracy Lystra)は今年4月、メキシコ・ソノラ州にある動物保護団体から1本の電話を受けた。爆竹らしきものを顎に巻かれ、鼻や顎半分が粉々に吹き飛んでしまったオスの子犬を助けて欲しいというものだった。
子犬の写真を見せられたトレイシーさんは、怪我のあまりの酷さに「これでは助からない。安楽死させたほうがいいのでは」と思ったそうだ。しかしわずかな望みを賭けたトレイシーさんは、メキシコのチャリティ団体に手術代などを負担することを約束し、友人に紹介してもらった現地のブリセノ医師に当面の治療を任せることにした。せめてもの救いは子犬が残された顎でなんとか食事ができることだった。
子犬は‟ブレイブハート(Brave Heart)”と名付けられ、火傷で壊死した組織を取り除き、4回の手術で顔が再建された。吹き飛んでしまった部分には義顎が用いられ、ブレイブハートは新しい顔を手に入れた。病院での回復には2か月を要したが、持ち前の人懐っこい性格も表に出すようになり少しずつ元気を取り戻していった。
こうして6月20日、ブレイブハートは車で約12時間かけてトレイシーさんが経営するサンクチュアリーに運ばれてきた。トレイシーさんはブレイブハートを引き取ったことについて、