NHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』は、日本人初のオリンピック選手で「日本のマラソンの父」と呼ばれる金栗四三(中村勘九郎)を主人公とする第1部が佳境を迎えている。そんななかテレビ東京のバラエティ番組『ゴッドタン』や『テレ東音楽祭』を手がける佐久間宣行プロデューサーが、6月10日にTwitterで『いだてん』の感想をつぶやいた。
彼が「ここ最近のいだてん、楽しくて面白いのに毎話最後に泣けてくるんだよな」というのは、中村勘九郎演じる金栗四三がアントワープオリンピックを終えてからの展開だろう。
アントワープオリンピックで誓いの金メダルを獲れず、失意のなかベルリンを放浪していた四三は、現地の女性たちがやり投げや短距離走など陸上競技を楽しむ姿を目の当たりにする。帰国した彼は「日本も女性のスポーツを広めるべき」と主張して東京府立第二高等女学校の教師になり、村田富江(黒島結菜)をはじめ女学生たちにスポーツを薦めるが、当初は反発されてしまう。
しかし、四三の熱意に動かされた彼女たちはスポーツの面白さに目覚め、特に富江は才能を開花させて活躍する。だが、女子スポーツ大会のハードル走競技で靴下を脱いで生足を見せて走ったことが問題視され、父親・村田大作(板尾創路)に猛反対される。
その大作に対して、四三は「女子が足ば出して、なんが悪かね!」「それより先に日本記録を出した娘をなんで褒めてやらない!」と熱く訴えた。しかし、大作が呼びかけて集まった署名が校長に届き、四三は退職を迫られる。
ところが今度は富江たちが教室にバリケードを張って立てこもり、「不当解雇反対」「なぜ金栗先生が辞めねばならないの!」「なぜ女は足を見せて走ってはダメなの!」「女らしさを決めたのは男、だったら男らしさも女が決めるべき」などと訴えた。
金栗四三の活動に絡めて大正時代の女性たちが権利を主張する姿にまで踏み込む『いだてん』を、