ブラッド・メーリケ警察署長は17,000ドルを届けにフードバンクへ出向いた。メーリケ署長は「この地域のほとんどの警察官はケヴィンさんのことを知っています。このような状況になった時、誰もがケヴィンさんのように正直になれるわけではないでしょう。彼のした行為は素晴らしい」とアニータさんとともにケヴィンさんを称賛した。
ひと月1,000人ほどに食べ物を提供しているこのフードバンクは今後の事業拡大を望んでおり、このお金は施設拡張費用およびウォークイン冷蔵庫と冷凍庫の購入にあてる予定だそうだ。しかしアニータさんは、受け取ったお金の一部を複数のギフトカードにしてお礼としてケヴィンさんに手渡した。アニータさんや他のボランティアスタッフからその正直さと誠実さを感謝されたケヴィンさんは、自分が見つけたお金がフードバンクで使われることになった喜びを口にし、さらにこのように語った。
「後で警察に呼び止められて、バッグの中に入っていた大金のことを聞いた時には驚きました。そんなたくさんのお金を今まで触ったことなんてないし、これからもないでしょうからね。ただバッグを発見した時は、正直悩みました。でも自分のものでなかったら、自分が盗ってはダメだと思ったんです。きっと世の中には盗ってしまう人が多いだろうけど、自分はそんな人間ではないだけです。」
サムナー地域に19年間暮らしながら、7年半ほどホームレスをしたりしなかったりの苦しい生活をしているケヴィンさんはフードバンクにも時々顔を出すため、アニータさんとも長年の知り合いだという。ケヴィンさんは川沿いにある森の近くにテントを張って生活しており、アニータさんらボランティアは今年の冬はケヴィンさんにホームレス用の一時的な施設(シェルター)をオファーしたが、ケヴィンさんはそれを断った。アニータさんは無理強いせず、その代わりにケヴィンさんには暖かいコートや靴を提供することにしたと話している。
画像は『Inside Edition 2018年12月6日付「Homeless Man Turns In $17,000 He Found in a Bag Outside Food Bank」(Sumner Police Department)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)