マヒラは撮影を続けたために警官から撮影を止めるように言われ、仕方なく一時中断した。
しかし夫が警官に無理やり出口に促される姿を見たマヒラは、再び動画を撮影し始めた。ナシルは「自分で歩いているのだからエスコートなんて必要ない。触らないでくれ」と言うも、警官が強制的に出口へ促そうとしたため抗った。警官は抵抗を防ぐために右腕をナシルの頭上に振り上げ取り押さえようとし、ますます力づくで取り押さえた。動画には、床にうつ伏せ状態で別の警官に組み敷かれたナシルの姿が映っており、その横では最初に現れた警官に両手を取り押さえられて身動きできないマヒラが叫んでいる。ナシルは「私は何もしていない! 何もしていない市民を警官が殴ってもいいのか。これは人種差別ではないのか!」と声を荒らげている。そして夫婦の手には手錠がかけられ、公務執行妨害で逮捕されてしまった。グレーター・マンチェスター警察によると「店から出るように伝えたものの暴行を加えたことにより逮捕となった。警官は顔に傷を負った」と述べているという。
現在の夫婦は保釈されており、10月30日にマンチェスター&サルフォード治安裁判所に出廷予定となっているが、ナシルはメディアで怒りを露わにした。
「水は全て自宅用です。妻は毎日2リットルの水を飲むし、職場にもいつも水を持って行くからです。万引きしたというのならともかく、私たちはお金を払って品物を購入しようとしただけです。警官の1人が怪我をしたということですが、私は故意に傷つけた覚えはありません。彼が自分で怪我したのか、私が自己防衛をしている最中にどこかが当たって怪我をしてしまったのかはわかりませんが、私たちは警官に一切攻撃していません。それなのに、彼らは何の警告もなく過度の力でもって私たちを強制的に逮捕したのです。」
夫婦はこの件について、IPCC(独立警察苦情委員会)に正式に苦情を申し立てする予定と話している。なおTESCOのスポークスマンは「警察の捜査に協力する」というコメントのみに留めている。
このニュースを知った人からは「『小売業者じゃない』とか言ってるけど、オンラインの小売業者なんでしょ? 結局、スーパーで安く大量に購入してネットで売るつもりだったんじゃないの?」「ダメだって言われたのなら他の店に行けばよかったのに」「全部自宅用っていうのが怪しい」「客がその水をどうしようが販売先は関係ないでしょう? お金を払って購入しようとしているんだから、制限がない限り客はいくらだって商品を購入できるはずよ。なんてバカバカしいの」「警官が怪我をした部分のシーンが動画にないのはなんでだろう。この動画には悪意的な意図を感じる」「警官を怪我させたかどうかについては店の監視カメラを確認すれば一番早い」「でも警官もこんなことぐらいで強制行為に出なくても…」「この男性も面倒に巻き込まれたくなかったらさっさと店を出ればよかったのに」といった声があがっている。
画像は『Metro 2018年9月27日付「Couple ‘attack’ police officer after Tesco ‘refuse to sell them over 20 water bottles’」(Picture: DRN)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)