アイルランドにキリスト教を広めた司教、聖パトリック(Saint Patrick)の命日として世界各地でフェスティバルやパレードが行われる「聖パトリックの祝日」。自分のルーツはアイルランド系と言う人がそれは多いアメリカも例外ではなく、イベント好きな国民性もあってそのノリはハンパではない。街は隅々までテーマカラーの緑色に染まってしまうのだ。なんとイリノイ州シカゴでは川までが…!?
聖パトリックが“三位一体”を三つ葉のクローバーにたとえたことから、毎年3月17日の「聖パトリックの祝日(St. Paddy’s Day」は住宅街も商店街も、そして人々も三つ葉、あるいはその葉の色にこだわる一日となる。アメリカ第三の都市、イリノイ州のシカゴでも大勢の人々が衣類、アクセサリー、シューズ、眼鏡、時計などに黄緑や緑を取り入れてダウンタウンに繰り出した。
シカゴではこの日の午前9時、同市の労働組合「Chicago Journeymen Plumbers Union」のメンバーの手で、高層ビルの間を流れミシガン湖に注ぐシカゴ川にオレンジ色の蛍光染料が流し込まれた。川の色は徐々に輝くクローバー色に変わり効き目は5時間ほど続くといい、お待ちかねのパレードがグラント公園から出発した。軽快なステップが特徴のアイリッシュ・ダンス、マーチングバンド、バグパイプ演奏者が登場し、3時間ほどのパレードは大きな盛り上がりを見せたという。
この川の染色の発案者は同労働組合の幹部であった。水道業者が蛍光の液体を用いてパイプの水漏れを調査している様子を見て、