中国浙江省の温州市で、大きな河川が突然血のような色を呈したとして、住民の間に不安が走っている。中国では2012年にも揚子江で河川の色が赤く変化したことが問題視されていたが…。
都市部を流れる河川、地下水の本当に多くが汚染されていると言われる中国。それでも「見た目や味には変化がないし、お腹も壊していない」と言って、今も大変な数の人々がその水を摂取しているため、いつどのような健康被害が出るものかと世界中の専門家らが警戒感を抱いている。
そんな中、中国浙江省の沿岸部にあたる温州市で24日朝、東シナ海に流れ込む川の水が血液かと思うような濃い紅色にいきなり変化したことが伝えられている。朝4時までは普通だったのに、6時には真っ赤になっていたとのこと。川沿いに暮らす人々は異臭がすると訴え、高齢者は「こんな光景はかつて見たことがない」と話している。考えられるのは汚染物質まじりの工業排水だが、付近にそうした工場は存在せず、薬物や着色料の不法投棄もなさそうだとして、市の環境保護当局が現在水質調査を行っている。
中国では2012年9月にも、重慶市を流れる揚子江がこれと似たような色を呈して波紋を広げていたが、地元の人々はそう衝撃を受けていなかったことが判明。市環境保護当局も「汚染物質の排水行為は確認されておらず、調査においても有害物質は検出されませんでした」と伝えて騒動は鎮火となったが、環境汚染問題が取り沙汰されている中とあって、「大雨による増水で上流の川底に鉄分を多く含む赤い泥がたまったのだろう」との地元の専門家の見解には、疑問を投げかける人も多かった。再び起きた同じ現象に、今度こそ徹底した原因究明が望まれる。
※ 画像はacnews.go.comのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)