来年のクリスマスを迎えることはできないだろう―死期を悟った少女の最後の願いは「もう一度、クリスマスの飾り付けをした家が見たい」というものだった。そこで複数の慈善団体と地域住民らが立ち上がり、少女のために少し早めのクリスマス準備を行った。米メディア『Inside Edition』『KWTX News 10』などが伝えている。
米テキサス州コーペラス・コーブに住むサバンナ・ルイスさん(16歳)は今から1年以上前、主として小児や若年層の骨に発生するがん「ユーイング肉腫」と告知を受けた。病気が見つかったのは、チアリーディングの体験レッスンを受けていた時に脚を怪我したことがきっかけだったという。
サバンナさんはすぐにヒューストンにあるテキサス小児科病院で治療を開始した。複数の異なる化学療法や放射線治療を受け経過は良好であるかのように見えたものの、がんの進行は早くサバンナさんの体全体を蝕んだ。その後、サバンナさんはオースティンのデル子供医療センターに転院したが、彼女の両親は医師から「もうほとんどできることはない」と余命わずかであることを告げられた。
自分の命がもうすぐ尽きることを知ったサバンナさんは、「最後にもう一度だけクリスマスのデコレーションが飾り付けられた家を見たい」と願った。病発覚後からサバンナさんを支え続けてきた非営利団体「The Pink Warrior Angels」のスタッフらは、2週間前にサバンナさんの自宅を訪れて彼女の2階の寝室をクリスマス用に飾り付けた。
しかし11月下旬、同団体スタッフはサバンナさんがもはや2階に行く気力さえ残されていないことを知った。そこで「アメリカ傷痍軍人会(Disabled American Veterans)」と慈善団体「Peer-to-Peer」の協力を得て、自宅の1階にサバンナさんの寝室を再現させた。
父親のデイヴィッドさんが新しく購入した家具を設置し、サバンナさんが大好きな青色で壁を塗り替え、クリスマスの華やかな飾り付けを施した。また地域住民らと企業がライトやデコレーションを寄付し、