ビートたけしがストーリーテラー(ナビゲーター)となり剛力彩芽とバナナマンがレギュラーを務めるドキュメンタリー系バラエティ番組『奇跡体験!アンビリバボー』(フジテレビ系)で11月23日、“大統領暗殺未遂事件!生き残った兵士の衝撃人生”をオンエアした。その事件が起きた1968年にはバナナマン(設楽統・日村勇紀)や剛力も生まれておらず「全く知らなかった」と北朝鮮の実態に驚く。
事件から後の顛末はつぎのような概要となる。約50年前の冬、北朝鮮のゲリラ兵たちが韓国に潜入して任務を遂行しようとするもパトロールをしていた警察に怪しまれ発砲、駆け付けた米軍と銃撃戦となった。多数の犠牲者を出し、ゲリラ兵のほとんどが死亡するなか唯一山に逃げ込んだ兵士キム・シンジョ(当時26歳)がやがて投降する。彼は多くの報道陣を前に行われた会見で「パク・チョンヒ大統領を暗殺することが目的だった」との趣旨を語った。
当時は北朝鮮の指導者がキム・イルソン(キム・ジョンウンの祖父)で韓国の大統領がパク・チョンヒ(今年罷免されたパク・クネの父親)だった。彼はなぜ自分の立場が不利になるような“大統領暗殺計画”を明かしたのか、警察での取り調べでは口を閉ざすばかりだ。取り調べを担当した大韓民国中央情報部のカン・インドクは一計を案じてキムに「どうだ、街で一杯やろう」と言い出す。
街の居酒屋に連れ出されたキムは、一般市民が料理を食べ酒を酌み交わす姿を見て「バラックに住んでる連中がこんなところで飲めるはずない」と信じられない様子だ。彼は北朝鮮で「韓国民はアメリカに搾取され、全員がバラックに住み、飢えに苦しんでいる。韓国民を開放し南北統一を実現するのだ」と教わり、今回の大統領暗殺計画も一般市民が協力して助けてくれると思い込んでいた。