いくつもの美術館や博物館、動物園など東京の文化や芸術の集積地である上野公園が、来年の春も「音楽」で彩られる。来年で14回目を迎える国内最大級のクラシック音楽の祭典『東京・春・音楽祭 -東京のオペラの森2018-』が、2018年3月16日から4月15日まで上野にて開催される。この1か月間に約150公演が予定されており、国内外の一流アーティストによるオペラやクラシックの演奏会のほか、子ども向けのプログラム、指揮者になれる体験型イベント、博物館での演奏会、無料のミニコンサートなど気軽に音楽に親しめる企画も多数用意されている。
桜の名所としても知られる上野公園を拠点に開催される『東京・春・音楽祭 -東京のオペラの森2018-』。一流アーティストによる上質な音楽を聴ける時期として、クラシックやオペラファンには胸躍る1か月であろう。なかでも来年は没後150年を迎える作曲家ロッシーニの楽曲の演奏や、ワーグナーの作品でも人気の高いオペラ『ローエングリン』の上演が注目のプログラムだ。
しかしクラシックファンだけではなく、クラシック初心者や子どもにオススメのプログラムもいくつも用意されている。そのひとつが、国立科学博物館での「<ナイトミュージアム>コンサート」(3月15日開催)。夜の博物館で研究者によるトークや多彩な音楽を楽しむもので、通常のホールとは違う雰囲気で聴く音楽に大人も好奇心をくすぐられ、ワクワクしそうだ。
体験型イベントとして長い列を成すほど人気なのが、上野公園で誰もが指揮者を体験できる「指揮者はあなた! Conduct Us」。音楽ファンが抱く「一度指揮者になってタクトを振ってみたい」という夢を叶えられる企画だ。自分が指揮するとどのような演奏が奏でられるのか試してみよう。
未来を担う子どもには「東京春祭 for Kids」として、来年は「音楽物語《ぞうのババール》~こどものころのおはなし」がラインナップ。これは、フランスの作曲家プーランクが、友人で絵本作家ブリュノフの絵本に音楽を付けたピアノとおはなしによる作品で、語りを俳優・別所哲也、ピアノを三浦友理枝が務める。4月7日(土)に東京文化会館・小ホールで開催され、子どもが音楽に親しむ良い機会になる。