東大生に対する世間のイメージは「頭が良い」「エリート」「変人」「天才」というものがある。9月27日、フジテレビ系で放送されたバラエティ特番『さんまの東大方程式 第4弾』のなかで“東大生196人が選ぶ 現代日本の天才ランキング”を発表したが、「天才」と言われる東大生が選んだ人物はさまざまなジャンルにわたった。
■東大生196人が選ぶ 現代日本の天才TOP10
10位 新海誠(映画監督)
9位 古澤明(物理学者)
8位 落合陽一(メディアアーティスト)
7位 林修(予備校講師)
6位 宮崎駿(映画監督)
5位 尾田栄一郎(漫画家)
4位 秋元康(プロデューサー)
3位 イチロー(野球選手)
2位 明石家さんま
1位 藤井聡太(プロ棋士)
興味深いのは番組スタッフが東大キャンパスで学生たちに聞いた「選んだ理由」である。
新海誠監督はアニメ映画『君の名は。』(2016年8月公開)の大ヒットで一躍注目されたが、「ストーリー構成がすごい緻密で、音楽もすごく好き。全てが完璧にマッチした作品を作っている」という声や「映画の常識を壊した」「今の時代に合った表現を落とし込む力、画面空間把握の才能を持っている」と見る人もいた。
古澤明氏は東大大学院工学系研究科教授でもあり「うちの学科の古澤先生は天才です」と直に感じる学生もいた。1998年に留学先のカリフォルニア工科大学で量子テレポーテーションの実験に成功すると、米科学誌『サイエンス』がその年の“科学界の10大成果”に選んだほどの人物だ。
東大生は古澤教授の功績について「量子コンピューターという従来のコンピューターに取って代わるような基礎を作った」、「世界を変えるコンピューターを開発して未来予測が出来るようになれば、ゲリラ豪雨などの予測が可能になり災害対策にも実用できる」と熱く話していた。
メディアアーティスト・落合陽一氏は、たとえば空中にプラズマを発生させて「触れることのできる“夢のディスプレイ”」を実現して注目された。東大生はその才能を「現代の魔術師と呼ばれ、発明者でありアーティストでコメンテーターもやる」、「皆が普通に考えていることと全然違うことをやって、新しい価値を作っている」という。
タレントとしても活躍する林修には受験勉強でお世話になった東大生も多く「国語が苦手だったが先生の授業ですごく伸びた。教え方までちゃんとしている」という声があれば「知的好奇心がすごく、全部調べる意欲に調べて吸収する能力がすごい」と評す。
宮崎駿監督については「良く観察して動画に表現出来ている、描写力には他のクリエイターにないものがある」、「世界観が特徴的」、「日本のみならず世界から評価されている」などの声があった。
『ONE PIECE』の作者・尾田栄一郎氏には東大生も「毎回、エピソード毎に泣けるストーリーを作っているのがすごい」、「ずっと描き続けるのは時間的にもすごく大変」と作品の内容や継続する精神力に感心するようだ。また、尾田氏が「最初に“最終回”までの道筋が見えてから描き始めた」というエピソードから「天才に相応しい」と評す学生もいた。
秋元康はおニャン子クラブやAKB48グループの総合プロデューサーであり、楽曲の歌詞も手掛ける。男女の東大生からそれぞれ「2回も大きなブームを作るのは天才」、「オタクのお金がかなり動いたと思うので、日本の経済を変えたのでは」と評価があり、「アイドルをプロデュースして歌詞も60歳の人が書くとは思えぬもの、超能力があるのでは」という人もいるほどだ。