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【海外発!Breaking News】古代ローマでレモンは「エリートの象徴」だった!? テルアビブ大学研究チームが新説を発表

また、インド(ヒマラヤ東部)~中東~地中海沿岸と気象条件や地形も異なる険しく広大なルートでありながら、見事に柑橘類で商売の道を切り開いていった交易商人たちの努力を大きく称えるラングット博士。「イタリアに渡った最初の柑橘類はシトロンで、それに続いたのがレモン。柑橘類をイランおよび南レヴァント地方を経て北アフリカや南欧にまで広めたのは、イスラム教徒による交易商人たちでした。シトロンが地中海沿岸地域に入り込んだのは紀元前2~3世紀頃、つまりローマ帝国初期だったのです」としている。

柑橘類は今では完全に庶民の食べものと化し種類も非常に豊富だが、サワーオレンジ、ライム、ポメロがローマで育てられるようになったのは紀元10世紀以降で、スウィートオレンジが登場したのは15世紀後半のこと。ジェノヴァ共和国(現ジェノヴァ)やポルトガルの人々が持ち込んだと考えられるそうだ。しかし人気のマンダリンオレンジが地中海沿岸の国々に入ってきたのは19世紀初め、つまり最近のことであったという。

なお、古代ローマ時代の遺跡として有名な観光地となっている「フォロ・ロマーノ」では、紀元1世紀頃にそこにレモンが存在したことを示す植物遺体も発見されたそうだ。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)

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