Fear, and Loathing in Las Vegas(フィアー・アンド・ロージング・イン・ラスベガス)がニューアルバム(タイトル未定)を10月25日に発売する。7月11日、そのなかから先行して1曲目に入る『Return to Zero』のミュージックビデオを公開したところ、ぶっ飛んだパフォーマンスが「ベガスはこうでなきゃ!」「初っ端からシンセ全開! 最高だなおい!!」と反響を呼んでいる。
6月16日深夜放送の音楽バラエティ『バズリズム』(日本テレビ系)に出演して「バンド名が長すぎる」との悩みを打ち明けた彼らは、MCのバカリズムから「表記は今のままで、ふりがなを“なんちゃらラスベガス”にすれば」と提案された。ただ、YouTubeのコメントにもあるように「ベガス」と呼ぶファンも少なくない。
ジョニー・デップ、ベニチオ・デル・トロが出演する映画『ラスベガスをやっつけろ』(1998年:テリー・ギリアム監督)の原題をバンド名に取り入れたのは、熱い思いがあったからだろう。バカリズムの提案は「バンド名の表記はそのまま」というもので、略称として「なんちゃらラスベガス」と呼ばれることにはメンバーも「覚えてくれたらなんでもエエ」と気にはならないようだ。「ベガス」だとさらに簡潔で覚えやすい。
そんなベガスは「ポスト・ハードコアをベースにシンセサイザーやオートチューンボーカルを用いてトランスの要素も取り入れている」と紹介されるが、唯一無二の魅力を放つそのサウンドは特定のジャンルに収まらない。海外でも通用するパフォーマンスに加え、欧米のバンドには発想できないであろうそれは、日本だからこそ生まれた音ではないだろうか。