建設ラッシュに沸く今の中国では、築40年近い橋など「架け替えて当たり前」ということなのか。それともテクニカルな問題からこれ以上の使用は危険ということか…。このほど吉林省の大きな橋が爆破解体となり、そのパワフルな破壊力には悲鳴すらあがったもようだ。『Ecns.cn(中新網)』などが動画とともに紹介している。
「この大きな橋がたったの3.5秒で完全崩壊!」
吉林省の長春市にある「南湖大橋」で11日に行われた爆破解体の様子を、中国の多数のメディアがそんな見出しとともに伝えた。解体が行われたのは日が昇って間もないラッシュアワーの前で、長さ150メートル幅25メートルの橋に計710kgの爆薬が計算通りに仕掛けられた。古い橋は3.5秒で崩壊し、あたり一面に茶色がかった煙や粉塵がもうもうと立ち込め瓦礫が飛散したが、その回収には3~5日かかるという。
この大橋が作られたのは1978年というからまだ築39年。日本であれば「もったいない。架け替え工事中の不便は困る」という声も出そうだが、この古い大橋については安全性の問題を抱えていたと指摘する報道もあるようだ。『中国日報(China Daily)』によれば当面の往来は解体された橋の両脇に作られた仮橋を利用することになり、長さ150メートル、幅26メートル(5メートルの歩道2本を含む)という新しい橋をこれまでと同じ場所に今年9月末までに完成させたいもよう。短い工期ではあるが100年はもつように設計も頑強であるそうだ。