UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の特使アンジェリーナ・ジョリーが20日、ケニアを訪問しナイロビで暮らす難民の少女達と対面した。200名近いこの少女達は両親とは離れて「Safe House」と呼ばれる施設で生活しており、彼女らは生きて行くべき能力を習得しようと『Girls’ Empowerment Project』なるプロジェクトに参加している。
そんな少女達には、コンゴ、南スーダン、ソマリア、ルワンダなどで迫害や凄まじい暴力を受け「必死の思いで逃れてきた」という悲しい過去がある。そしてほぼ全員が性的暴行を受け、うち多くが妊娠中、もしくは望まぬ出産の経験者だという。彼女達と対面したアンジェリーナ・ジョリーは、このように語っている。
「世界の難民および亡命者の半数以上が、女性と子ども達です。」
「彼女達をいかに扱うか。それが私達の人間性をはかる尺度とも言えます。“世界難民の日”に、私はひとつだけお願いしたいのです。このような少女達の痛みと苦しみを、どうかお考えいただきたい。彼女達は暴力や迫害から逃れてきただけではありません。彼女達は全てを失い、家族の死をも目の当たりにしたのです。そして酷い虐待、不寛容な扱い、苦難に直面したのです。困難な状況にありながら尊厳を失わず、限られた支援に頼り生きています。今日は彼女達と共に過ごせて光栄でした。」
今回で3度目のケニア訪問だというが、なかでもある少女との出会いにアンジェリーナは衝撃を受けたとのこと。スピーチでは長男マドックス君の年齢(15)にも絡め、こう明かした。