カレーのニオイは食欲をそそるものだが、スパイスの強い香りは時に近所迷惑ともなるようだ。このほどインド料理店を経営する夫婦が、近隣住民の苦情により協議会から罰金を科せられることになってしまった。英紙『Metro』や『Mirror』が伝えている。
英ミドルズブラのリンソープで2015年からインド料理のレストランを経営しているモハメド・クーシさん(46歳)と妻のシャバーナさん(42歳)は、店内の厨房から窓を通して流れる強烈なスパイスのニオイにより、近隣住民から「ニオイが服に沁みついて常時洗濯しなければならない」という苦情を受けてきた。
クーシさん夫妻は、2015年にレストランを開店するにあたって元々パブだった建物を買い取った。事業計画を管理会社に伝えた時点では、設備などに対してさほどの変化を強いられることがなかったために、本来必要とされる換気設備を設置しなければならないことに気付かなかったという。
パブが閉店した後、この建物はホームレスやドラッグ依存者のたまり場となっており、修繕が放棄された状態だったそうだ。夫妻自らが建物を綺麗にしたことで、管理会社側も彼らが事業に必要な設備を取り付けたと信じていた。
しかし換気システムを設置していない厨房の窓からはインド料理のスパイスの香りが路上へと流れ、地元の人々らはあまりの強烈なニオイに迷惑を被ったようだ。現在、店内厨房には換気システムの工事が行われているものの、工事完了までに3,500ポンド(約50万円)~4,500ポンド(約65万円)の費用がかかるそうだ。