バラク・オバマ元大統領による国家の指揮、またその結果に満足できなかった国民の一部にとって、過激な発言で物議を醸しながらも「また偉大な国家にしよう」と強気に訴えたドナルド・トランプ氏は非常に頼もしい存在に見えたらしい。彼の政策のどこまでが成功するかは不明だが、傲慢な彼を恥じているアメリカ人が多いのも事実だ。
そのトランプ大統領の妻メラニア夫人についても、夫と同じく人気はいまひとつ。特に拒否感を示すデザイナーは多く、過去にクリスチャン・シリアーノ氏は「今はちょっと…今後4年(の任期)でどう考えが変わるかは不明」、マーク・ジェイコブス氏は「まったく興味すらない。トランプとその支持者らに傷つけられる人達を助ける事にエネルギーを注ぐほうが良い」、トム・フォード氏は「数年前にも実は夫人に依頼され、断った。僕のイメージとは限らないから」、ナイーム・カーン氏は「デザイナーはアーティストだ。誰の服を手掛けるか手掛けないか。それを決めるのもデザイナーのほう。国家の価値観に一致した政権とは思えないし」などと述べている。
そんな中、今度は36歳の若手人気デザイナー、ザック・ポーゼン氏が『The Daily Beast』にこう語った。
「いや、今のところは大統領一家の誰についても衣装を担当する予定はない。」
「今は、政治の世界に自分のブランドを持ち込むことは避けようと思っているんだ。」
「僕的にも、すごく不快な問題があるから。LGBTの権利、移民問題、芸術への財政支援、女性の権利のようにね。(同性愛者で先祖が移民の)僕にとっても大事な問題だ。」
このように、ポーゼン氏はアメリカのファーストレディ、また大統領一家の衣装を手がける気はないと控え目に告白。しかしこれは事実上の“トランプ家拒否”であると同時に、自身が反・トランプ派だと認める発言だ。
ちなみに大統領就任式の日にメラニア夫人が着たのは、大御所中の大御所ラルフ・ローレンが手掛けた品・センスともに良いものだった。しかしブランド側は「直後より苦情が寄せられるようになりました。#ラルフローレンをボイコットせよ そんな言葉がSNSに多く書き込まれたんです」と告白している。今後もメラニア夫人をはじめとするトランプ一家の人々は、たびたびデザイナー選びに苦労する可能性が高そうだ。
出典:https://www.facebook.com/MelaniaTrump
(TechinsightJapan編集部 ケイ小原)