義足がないとうまく歩けないたった4歳の少年。その小さな胸は今、大変傷ついている。家族旅行先で何者かによって義足を盗まれてしまったのだ。本人にも増して心を痛めている両親と2人の兄。彼らはTVのニュース番組にて犯人に訴えかけることを決意したという。
今月24日、カリフォルニア州オレンジ郡の「クリスタルコーブ州立公園」のビーチに出かけたそのファミリー。父親のフランク・ブレーンズさん、母親のアマンダ・マクファーランドさんは「最年少のリアムの足が不自由なこともあり、今回やっと初めて家族で海水浴に出かけました。素晴らしい思い出となるはずでしたが心無い何者かのために…」と『CBSLA.com』のカメラに悲痛な面持ちで被害を語っている。
先天性腓骨欠損により右脚の脛骨をもたずに生まれ、1歳の時に向う脛の下を切断する手術を余儀なくされたリアム君(4)。スムーズな歩行のためにはやはり義足が必要だという。そのビーチでリアム君は義足を一時的に外し、安全な「潮だまり」で遊んでいた。しかし家族が荷物を置いていた場所に戻ると盗難被害が発覚。リアム君の衣服と靴、そして何より大切な義足が盗まれていたという。
念のため付近のすべてのゴミ箱を探してみたという両親だが、義足を見つけることは叶わなかった。Facebookでも苦しい胸の内を綴ったアマンダさんだが、警察からも何の知らせもないことに業を煮やし、最終手段としてメディアの協力を仰ぐことを決意した。映像では、リアム君の兄であるエイデン君が「大切な足を奪われて弟は本当にかわいそう。盗んだ人はそんなことも考えずにケロッとしているかと思うととても悔しいです」と述べ、もうひとりの兄コナー君は「弟にこんなひどいことをするなんて怒りと悲しさとで頭がごちゃごちゃになっています」と述べている。
そして当のリアム君は、義足がとても値が張るもので注文から完成までに時間がかかることを知っているのであろう。「どうしても見つからなかったらクリスマスプレゼントに新しい義足をおねだりするんだ」と健気に語っている。誰にも気づかれず静かに返却する方法も探せばあるはずだ。犯人はどうかすみやかに行動に移してほしいものである。
出典:http://losangeles.cbslocal.com
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)