大御所芸人の明石家さんまが、若手アイドルに温かいアドバイスを送った。自身がパーソナリティを務めるラジオ番組で、“覚える仕事が多い”と悩むモーニング娘。’15の人気メンバー・鞘師里保に対し「どこかで仕事を流さないといけない」とコメント。長い間、多忙な生活を送ってきたさんまならではの“仕事をうまくこなす秘訣”を伝授した。
5月30日に放送されたMBSラジオ『ヤングタウン土曜日』の中で、“覚えること 多くて頭が パンクする”と、川柳を用いて悩みを語ったモーニング娘。’15の鞘師里保。以前はある程度仕事にゆとりがあったが、同じ時期に舞台やコンサートなど複数の仕事が重なってしまい、覚えることが一気に増えてしまったそうだ。「あれこれ両立させようとすると、全部がうまくいかなくなっちゃって」と焦る気持ちを吐露した。
その状況について「分かるなあ」と共感したのが、メインパーソナリティの明石家さんま。彼は20代の頃から第一線で活躍し、還暦を迎える現在まで休むことなく活動を続けている大御所芸人だが、若手時代はハードなスケジュールをこなしていたことでも有名だ。以前も同番組内でその地獄のスケジュールについて語り、スタジオを驚かせていた。
そんなさんまが仕事をうまく回すためにしていたことは、「舞台を休憩にする」ということ。若手時代さんまは多くのメディア活動以外に吉本の劇場にも出演していたが、「ここまで力を入れたらもたない」と察したそうだ。そこで、不特定多数の人の目に触れるテレビよりも、圧倒的に人数が少ない劇場を息抜きの場にしていたという。
ただし、さんまは仕事の力を抜くことに関して「(劇場に来た)お客さんには悪いねんけどね」と後ろめたさも感じていた様子だ。それでも「自分で自分の力、分かるやんか」と語り、「(芸能界だけでなく)NBAでも野球でも、捨て試合を作らなもたへん」「どっか捨てた方がええな、捨てを作った方がええわ」とアドバイスした。
一方で当時のさんまに“仕事の力を抜いている”という話はなく、“捨て”を“捨て”に見せないさんまの力量はさすがである。とはいえさんまの言う通り、全ての事象に自分の最大限の力を発揮するのは難しい。ここぞというときに力を発揮できるよう、抜くところはうまく抜く。そんな選択能力もさんまは優れていたということだろう。
(TechinsightJapan編集部 根岸奈央)