今月14日に放送された、漫才No.1決定戦『THE MANZAI』で見事優勝を飾った博多華丸・大吉。ベテラン勢の優勝というだけでなく「YouTuberネタ」などで見せた漫才のクオリティの高さも大きな話題となったが、博多大吉がラジオ番組で優勝の裏側を告白。「決勝に行けると思っていなかった」と意外な言葉を口にした。
大吉は17日、自身が水曜パーソナリティを務めるTBSラジオ『たまむすび』に出演。スタジオではいつもの椅子とは違い“社長椅子”が用意されるなど普段と違った待遇に喜んだ大吉だが、自身の決勝進出・そして優勝は「予想していなかった」と意外な言葉を口にした。
決勝進出決定時、思わず「まずい…」と言ってしまったという大吉。同じCブロックで出場した三拍子のネタが非常にうけており、もう「お役御免だ」と撤収作業に入っていたところ、まさかの決勝進出。うれしい反面ネタ合わせを全くしておらず、かなり焦ったそうだ。
しかし、そんな展開にもめげず見事優勝を飾った華丸・大吉。大吉は優勝の勝因をこう明かしている。
決勝では、運よく3番めの出演になったことでネタ合わせの時間を確保。また、通常は芸人がそれぞれ上手・下手から別々に入場するため、早い段階からバラバラに分かれて待機しなければならない。しかし華丸・大吉はベテラン芸人のため、待機を告げる若手ADがなかなか言い出せず、結果的に出演ギリギリまでネタ合わせができたとのこと。大吉はこれを「ベテランの妙技」と語った。
また、優勝の秘訣として挙げたのが「出演者のあおりVTR」。芸人がネタを披露する前に自身を紹介するVTRを流すのだが、このVTRで成功したのは、ゆるいVTRを流した華丸・大吉とトレンディエンジェル、そしてそもそもVTRがない三拍子だという。その他の出場者は本来のネタとは違うシリアスなVTRに観客が緊張してしまい、素直にネタを受け止められなかったのではないかと冷静に分析した。
今回優勝できた一番の理由は、あくまで「あおりVTR」だと語った大吉。しかし本番で見せたネタ「YouTuberになりたい」、「宴会の抜け出し方」は観客も審査員も大いに笑っており、まぎれもなく2人の実力が引き寄せた優勝ではないだろうか。それでも決して自分の実力におごらず謙虚に語る大吉の姿勢、まさに“王者の風格”といえるだろう。
(TechinsightJapan編集部 根岸奈央)