“私は安定を求める人生を捨てた”とたびたびトーク番組で明言してきた女装家タレント、マツコ・デラックス。過去の人間関係を絶ち、血の繋がった自分の子を育むことを諦めた―と主張していたのだが、人生を折り返す年齢を迎え、考え方に変化が訪れているようだ。
昨年6月に放送された『マツコ&有吉の怒り新党』(テレビ朝日系)の中でマツコ・デラックスは、「学生時代や地元の友人らとも、一切連絡は取っていない」と話していた。共演の有吉弘行も同様だというが、東京に出てきた頃のバイト仲間には今でも連絡を取り合っている友人がいると話していた。だがマツコが現在食事などを共にするのは、同じ業界の仕事仲間ばかり。「芸能界でそれなりに活躍している人は、一般の人と友人関係を築きにくい」というのがマツコの持論だ。
だがこの夏、実家が近所同士で家族ぐるみの付き合いがあった幼なじみと、約30年ぶりに再会していたことを10月8日の同番組で明らかにした。その幼なじみはマツコのある知人の知り合いで、その知人を通して名刺を渡してきたのだという。中学や高校でたまたま一緒になった同級生ではなく、幼児の頃から遊んでいた兄弟のような特別な存在。マツコはその幼なじみへ連絡を入れた。
彼は結構良い会社に勤め、現在は海外赴任中。結婚もして、幸せを絵に描いたような人生を送っていた。今までのマツコだったら“こっちは1人で誰もいないんだよ、味方は!”などと、勝手に不貞腐れ、相手に噛み付くのがオチだったという。しかし素直に幼なじみの幸せを喜び、「自分もちゃんとしなくちゃ」と彼の存在を励みにしていることに、マツコ自身が驚いているのだ。そして「人間ってね…私は、そんな強くはないなって思った」と、遠い目をしていた。
また10月6日放送の『5時に夢中!』(TOKYO MX)の中でマツコは、「最近自分の子どもが欲しくなってきた」と話している。今まで一度も子どもを可愛いと思ったことがないのに、他人の子でも可愛いと思えるようになったばかりか、“自分の人生には必要ない”としていた実子を望むようになってきたという。そして偶然だろうか、女装家仲間のミッツ・マングローブも「私、子どもが欲しいと思うようになってきた」と、最近別の番組で語っている。
マツコ41歳、ミッツ39歳。人生折り返しの年齢である。マツコは『マツコ&有吉の怒り新党』の中で、今まで独りで死んで行く覚悟だったのに心境が変化してきた―と明かした。“人は誰かに支えられて生きている”と、マツコに気付かせたくれた幼なじみ。疎遠になっているという両親との関係にも、これから変化が現れてくるかもしれない。
(TechinsightJapan編集部 みやび)