アフリカ発!Breaking News

writer : flynn

【アフリカ発!Breaking News】アルカイダ組織に米国人と間違えられ拉致された南ア人男性、イエメンで目撃情報。

昨年5月に、アメリカ人と思われてアルカイダ系組織によって拉致された南アフリカ人夫婦がいた。妻は解放されたが、夫はいまだに拘束中。身代金の受け渡しに失敗し一時は命を奪われたと諦めていたが、ここにきて夫の目撃情報があり解放への望みが出てきている。

イエメンの都市タイズにてアルカイダ系組織に拉致された時、夫のピエール・コーキーさんは英語教師、妻のヨランディさんは病院で働いていた。今年1月10日、アルカイダ組織と南アフリカのNGOグループ『Gift of the Givers』の交渉により、妻は解放され南アフリカに帰国。しかし夫はまだ拘束中であった。

アルカイダ組織は夫の身代金として300万USドル(約3億円)を要求してきたが、普通の南アフリカ人には払える金額ではない。南アフリカの国旗をバックに痩せこけた姿でテレビに出演した妻は、「夫は南アフリカ人です、解放してください」と訴えたものの事態は変わらなかった。一方で『Gift of the Givers』のイエメン支部長がアルカイダ組織と交渉を続けていたが、事態は悪化してしまう。なんと支部長が身代金を盗んだとしてアルカイダ組織から命を狙われることとなり、1月末に支部長がイエメンから亡命するはめになってしまった。その後、地元の部族長らが交渉したものの身代金支払期限が過ぎ、コーキーさんの生存もわからないまま連絡が途絶えていた。

そして4月末以降、夫の目撃情報が三度あった。一度目は4月末、イエメン南部アビヤン県でシエラレオネ人の人質と一緒にいたところを目撃されている。5月28日にはバイダー県とマアリブ県の間で、6月9日にはマアリブ県とシャブワ県の間でイギリス人の人質とともに目撃された。ピエール・コーキーさんが目撃された場所はアルカイダ系武装組織と政府軍の戦闘が激しい場所であり、武装組織とともに移動していると推測される。

後日、部族長が語ったところによると、2月25日にコーキーさんを目撃したが体調はよくないとのこと。彼は耳が聞こえなくなったらしく、筆談をしていたそうだ。

※ 画像はenca.comのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)