アフリカ発!Breaking News

writer : tinsight-yokote2

【アフリカ発!Breaking News】死者は200人を超す勢い。3月から流行の「エボラ出血熱」いまだ終息ならず。

ギニア南部を発端としたこのたびの「エボラ出血熱」のアウトブレーク。世界中の専門家と医療チームが現地に派遣されて隔離や治療にあたっているが、感染者はいまだ増える一方で死者は200名を超す勢いであることが発表された。

今年2月9日にギニア南部ゲケドゥで最初の患者が出て、3月に流行が確認された「エボラ出血熱」。世界保健機関(WHO)のスタッフ及び「国境なき医師団」がすぐさま現地に飛んだが、ほどなく首都コナクリや隣国のリベリア、シエラレオネでも感染者が確認され、セネガルはギニアとの国境を閉鎖するなど各国政府と保健当局は懸命の対応に追われている。

現在流行しているウイルスのタイプは、致死率90%という非常に厄介な“ザイール型”。4月に同医師団のコーディネーター、マリアーノ・ルグリ氏はこの伝染病の潜伏期間が最大で21日間であること、首都で感染者が出たことなどから「空前の流行となる可能性もあり楽観は禁物」と述べていたが、あれから約2か月。このほどWHOのピエール・フォルメンティ医師は、「依然として感染は拡大中で終息の目途はたっていない」と発表した。29日には、新たな患者の発生が顕著であるシエラレオネ東部に多数の医療スタッフが派遣されたという。

シエラレオネ保健省で伝染病予防にあたっているアマラ・ジャンバイ医師は英『BBC』に、「この伝染病に対する認識が医師においても甘く、自宅で看病したいという家族の言いなりに患者を退院させたり、家族は亡骸に触れながら土葬している。こうしたことが終息しない原因になっている」などと話している。このたびのアウトブレークにより、西アフリカでの「エボラ出血熱」の死者は間もなく200人に達する勢いだ。特にギニアでは258人に感染が疑われ、うち174人が死亡。その8割以上がウイルス検査を受けて陽性反応を示したとのこと。リベリアでは感染の疑いのある患者12人のうち9人が死亡している。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)