英国でのコカイン使用者の数は増えるばかり。もはや家庭用の水道水の水質検査においても微量のコカインが検出されるようになったとのこと。飲用した人に健康被害をもたらすほどの値ではないというが…!?
非常に低いレベルではあるというが、その値は間違いなくコカインの混入を示しているとのこと。英国政府の水質検査事務所「DWI=Drinking Water Inspectorate」のスー・ペニゾン所長はこのほど、一般家庭用の水道の蛇口から出てくる水からでさえ、コカイン摂取者の体外に排出されたその代謝物、ベンゾイルエクゴニンが微量検出された事実を困惑まじりに発表した。
この件では、英国庶民院(下院)やケンブリッジ大学の3分の2のトイレなどで下水道の水質検査が実施された。するとコカインの他にも本来の使用目的をはずれて使用されたであろう、鎮痛剤イブプロフェン、てんかん治療薬カルバマゼピンなどが検出されたという。違法薬物については代謝物が尿にまじって排出され、その汚水は処理場で浄化されて河川へ。河川から取水された水や地下水が浄化されて上水道となることは言うまでもない。
1996年以来、米国内での流通価格の3分の1ほどに下がるなどコカインが安価となり、それとともに使用者が急増したとみられるイギリス。吸うために丸めて使用されたとみられ、現在英国で流通している紙幣のほぼすべてから微量のコカインが検出されている。これで命を落とす人があとを絶たないというのに、ある調査によれば英国の15~16歳では20人に1人がコカイン使用の経験を持つことが判明。小学生の使用や保育園のトイレで袋が見つかるなどはさすがに大きなニュースになるが、現在16歳から59歳までの70万人近くがコカイン依存症患者として治療を受けている。
ちなみに英国の水道はカルキ分が多い硬水。英・公衆衛生サービス(Public Health England)は2013年9月、複数の化合物が基準値を超えて検出されるも人々には無害との判断を下していた。
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(TechinsightJapan編集部 Joy横手)