昨年2月14日にガールフレンドを射殺したとして逮捕された義足のランナー、オスカー・ピストリウス。彼は現在、検察官から厳しい尋問を受けている。そんな中、彼を支持する人々が裁判所に出廷したピストリウス被告を抱きしめるという出来事があった。
4月14日の朝、メディアが待機するプレトリアの裁判所前はいつもと異なる雰囲気が漂っていた。フェイスブックの呼びかけで集まった、オスカー・ピストリウス被告のサポーターがたくさんの白い風船を持って歩道に待機していたのだ。風船には「We love you Ozzie」と書かれてある。ある女性はピストリウス被告の写真に「Ozzie we love you and pray for you」と記したサインボードを持っていた。ピストリウス被告の顔がカバーになっているCDと「神様からのラブレター」というタイトルの本を握り締め、「オスカー(OSCAR)」と書かれた小さなトロフィーまで持っている赤いジャージを着た女性も歩道に立っていた。
ピストリウス被告がシルバーのランドローバーから姿を現すと、普段はメディアが駆け寄る。しかしこの日は、女性たちが殺到。カメラマンはサポーターの白い風船が邪魔で、「どけろ」と怒号が飛ぶ。
ひとりの女性がピストリウス被告に駆け寄り、腕を伸ばして抱きしめ「オスカー、愛しています。私たちはここにいます」と叫んだ。ピストリウス被告はいつもとは違うもてなしに驚いたのか、セキュリティが女性を取り押さえるまでしばらく立ち止まっていた。
「私たちはオスカーを支持するために集まりました。オスカーを気にかけている人がいること、1人ではないということを彼にわかってもらうためです。彼はオリンピックとパラリンピックで南アフリカの名を広めてくれた。非常に誇りに思い尊敬している」と、ある女性は“信念”と書かれた十字架を握り締めながらメディアに語る。また、今回の事件でピストリウス被告に背を向ける人が多くいるのが残念だとし、「罪なく生きている人なんていない」と有罪になっても彼を支援し続けるそうだ。
※ 画像はnews24.com/SouthAfricaのスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)