黒柳徹子がバラエティ番組で「視聴率のことはあまり気にしない」と発言した。その言葉の裏には、テレビ草創期から活動を続けてきた黒柳の“テレビへの思い”が隠されていたのだ。
4月13日放送の『シルシル特別編くりぃむ×豪華スター芸能界大中小ニュース2014春[秘]スクープ祭り』にゲスト出演した黒柳徹子。司会を務める上田晋也(くりぃむしちゅー)は「我々が子どもの頃に見てた黒柳さんのまんま」と若さを讃えた上で、“元気の秘訣”を尋ねた。
黒柳は「よく食べる」ことと「心配はしない」ことだと答えたが、テレビに出演する際に視聴率のことは気にしないとも口にした。昨年12月、NHKの『あさイチ』に出演し「視聴率は考えたことがない」と話していた黒柳だが、この日の放送でもその理由を以下のように語った。
「自分が好きで(番組を)やらせていただいて、自分がいいなって思ってるものは、いい(番組)だろうって思ってるから。」
この黒柳の力強い一言に、上田は「なるほど」と相づちを打っていた。
現在レギュラー出演している『世界ふしぎ発見!』のパネラー役を引き受けた経緯も、“歴史の勉強をする”というものであったように、確かに黒柳は番組への出演にあたって“好奇心をそそられること”を重視している。そのため、出演すると決まれば番組を魅力的なものにするために黒柳は様々なことを行っている。
2013年に出版された『「視聴率」50の物語 テレビの歴史を創った50人が語る50の物語』(小学館)で、黒柳は『徹子の部屋』を続けていく中でどういったことを心掛けてきたのかを明かしている。はじめは衣装に無頓着だった黒柳だったが、耳の不自由な人から来た投書がきっかけで「見せることも必要だ」と感じたそうだ。それ以降の『徹子の部屋』では、ゲストに合わせる形で毎回異なる衣装を9000着以上も着てきたという。また「インタビューをした場合に、ドラマの役柄の印象が強くなる」ことを懸念した黒柳。『徹子の部屋』を始めてからは、芝居は“舞台のみ”に限定し「テレビドラマはやるまい」と決めたのだ。
先月に放送された『午前零時の岡村隆史』でも、視聴者への心配りから“タマネギヘア”を続けていることが判明するなど、黒柳は「自分が面白い」と思っていることを視聴者と共有するため細かな部分にまで配慮し“丁寧な番組作り”を実践している。そんなテレビに対する“強い思い”を黒柳が持っているからこそ、視聴者はいつも彼女の言動に心を動かされているのかもしれない。
(TechinsightJapan編集部 TORA)